iPad Pro × Apple Pencil に最適なメモ,ノート アプリを比較してみる

iPad Pro 10.5インチとApple Pencilを買いました.

これで快適にペーパーレス!!と思ったのですが,意外にも,きちんとApple Pencilでの手書きに対応したアプリが少ないんです(2017年時点での体感).

後々比較が出てきますが,今回調査対象としたアプリのうち,Apple純正意外のアプリは全てPencilの傾き検知に対応していませんでした.

「じゃあApple純正アプリがいいんだね!」と思った方,残念ながら,純正アプリはゴミです.

メモは複数枚に渡るノートを取るのには不適切ですし,Pagesもページに直接書くというより,Pencil編集モードのように切り替わってしまうため,たくさんノートを取ることを想定していません.

それどころか,ペンの太さなどがあまり選べず,筆記に適していない細すぎる鉛筆や,太すぎるペンなどしかあらず,書き心地が悪い有様です.

iOSiWorkのアップデートがなされるまで使うことはないでしょう.

iOS 10から11で機能削減が行われたのであまり期待できませんが...

ということで,Apple Storeでいくつかアプリを買いあさり,比較してみました.

なお,私がノートアプリに求めた機能は

  • Apple Pencilですらすら書ける
  • Apple Pencilの筆圧検知や傾き検知に対応している
  • Split View,Slide Overに対応している
  • テキストや図を切り替えずに書ける

Split ViewとはiPadで2つのアプリを同時に使用できる機能です. Slide Overは他のアプリの上に小さく(1/4幅で)重ねて使用できる機能です.

f:id:masa_flyu:20180910220001j:plainf:id:masa_flyu:20180910220003p:plain
←2つのAppを同時に使えるSplit View , 別のAppの手前にAppを表示できるSlide Over→

私の環境

調査対象アプリ

Pages

Pages

  • Apple
  • 仕事効率化
  • 無料

Notability

Notability

  • Ginger Labs
  • 仕事効率化
  • ¥1,200

MyScript Nebo

MyScript Nebo

  • MyScript
  • 仕事効率化
  • ¥960

MetaMoJi Note

MetaMoJi Note

  • MetaMoJi Corporation
  • 仕事効率化
  • ¥960

Whink

Whink

  • Rama Krishna
  • 仕事効率化
  • ¥600

Tayasui Memopad

Tayasui Memopad

  • Tayasui.com
  • 仕事効率化
  • 無料

比較表

2018年 9月10日現在

機能 メモ Pages Notability MyScript Nebo MetaMoJi Note Whink Note Tayasui Memopad
Apple Pencil
パームリジェクション
筆圧検知 × ×
ペン傾き検知 × × × × ×
Split View ×
Slde Over ×
文字認識 × × × × ×
テキスト入力
直線を描く × × ×
iCloud × × ×
他のクラウド × × ×
書き心地(主観) -
有料版価格 付属 付属 1,200円 960円 960円 600円 -
無料版 付属 付属 × × ×
追加課金 付属 付属 - - - -

使ってないので比較してない有名どころアプリ:Evernote,GoodNotes 4,NoteShelf 2,Note Always ,Notes Plus

1位 Notability

f:id:masa_flyu:20180910212107p:plain

※字が汚いのは私のせいです.

この記事はこのアプリを推したいがために書きました.私の求める用途には一番合ってます.

普通に文字を書くことが一番綺麗にできます.

UIもシンプルで,ペンの種類を変えたりするのも簡単です.

月に1回以上の頻度で数年間アップデートを続けており,新機能への対応も早いです.

f:id:masa_flyu:20180910212110p:plain

App Storeのストーリーがありましたが,これ書いた人使ってないんじゃないでしょうか.

このアプリの売りは,ノートを取りながら録音できること...らしいのですが,はっきり言ってどうでもいいです.

いえ,録音が不要なのではなく,単純なノートアプリとしての完成度が一番高いことをもっと宣伝してくれ!って言いたい.

また,今年前半のアップデートで,手書き文字の認識に対応しました.

別の方の紹介ブログ

it-education.hatenablog.com

検索バーでは,テキスト文字と手書き文字を区別無く検索できるほか.. f:id:masa_flyu:20180916233220p:plain

文字を囲って「テキストに変換」を選択すれば.. f:id:masa_flyu:20180916233459p:plain

この通りテキストに置き換えられました. f:id:masa_flyu:20180916233437p:plain

iPadを買おうか迷っている方,今すぐ買って,ノートをデジタル化しないと後悔しますよ?ってレベルです.

iPad 6th + Apple Pencil + 紙風フィルム + Notability 5万円で始まるペーパーレス生活.

ようこそ未来へ.

Apple iPad Pro Appleペンシル/MK0C2J/A

Apple iPad Pro Appleペンシル/MK0C2J/A

四方八方隙のないようにみえるNotabilityですが,唯一の欠点はアイコンがダサいことですね.

メモ帳とマイク機能くっつけた雑なアプリなんだろうなーと思って,いい評判を聞き流して,別のアプリばかり試していました.

もっと早く買えば良かったと後悔しています.

他のアプリで書いてしまったノートがもったい無い...

Notability

Notability

  • Ginger Labs
  • 仕事効率化
  • ¥1,200

2位 MyScript Nebo

f:id:masa_flyu:20180910214138p:plain

(以下を書いた時,まだNotabilityのテキスト認識対応アップデートを知りませんでした.今ではNeboのメリットはかなり薄れてしまいました.)

手書きの文字を自動でキー入力のテキストに変換してくれる,素晴らしいアプリです.

画面下に書いたクソ汚い文字を見てください.こんな汚くても1文字しか間違えません!(なお,誤認識文字をタップすると5つくらい候補が出てきます)

残念ながら私の用途にマッチしなかったため1位にはなりませんでしたが,購入する価値は十分にありました.

友人たちが愛用しており,僕も人に勧めることが多いアプリです.

自分に合わないなーと思った理由は,私がノートに場所を気にせず殴り書きしたいタイプだからです.

このアプリは

  • 罫線に沿った文字記入
  • 明示的に用意した記入欄に図を描く

必要があるため,ちょっと難ありです.

手書きの雑なノートを勝手に清書してくれるという,本来の目的に沿っていれば,非常に素晴らしいアプリです.

MyScript Nebo

MyScript Nebo

  • MyScript
  • 仕事効率化
  • ¥960

3位 MetaMoJi Note

f:id:masa_flyu:20180910215359p:plain

とても良くできたノートアプリです.

基本的なノートとしての機能が高く,タブ表示などをサポートしています.

書き味も悪くないです.

独自のクラウドでバックアップもされます.

至れり尽くせりですが,アップデート頻度とその内容が乏しいという問題があります.

Split ViewどころかSlide Over(小さい側)すら対応していません.

また,iPad Pro 10.5インチの解像度に対応しておらず,少しぼやけます.

私はiPad Pro購入後しばらく愛用していましたが,Notabilityを試しに買ってハマったので,それ以来使ってません.

モダンな機能に興味が無い,9.7インチiPad(もしかしたら12.9インチも)を使ってる人におすすめです.

無料版があるので,そちらでも十分だと思います.

MetaMoJi Note

MetaMoJi Note

  • MetaMoJi Corporation
  • 仕事効率化
  • ¥960

無料版は以下

MetaMoJi Note Lite

MetaMoJi Note Lite

  • MetaMoJi Corporation
  • 仕事効率化
  • 無料

Apple Watch Series 2とSeries 3 両方買ってみた比較(ついでに4とも)

AppleオタクなのにブログがAppleオタク感無いことに気づいて,急遽書きました.

Apple Watch Series 2 アルミニウムモデルとSeries 3 ステンレスモデルの比較です.

両方買ったオタクは少ないんじゃないでしょうか.

両方購入の背景

2017年4月Appleオタクであることを証明するものが欲しい」という理由だけで,Apple Watchを買ってしまいました.

買ってしまった以上,活かさねばという思いで始めたランニングが,体調,性格の明るさにまで影響するようになり,本当にいい買い物でした.

2018年1月,悟りを開きAppleオタクならステンレスWatchを持っていないと恥ずかしいのでは?」という思想に至りました.

9ヶ月しか使っていないSeries 2を友人に高値で売却し,Series 3のステンレスセルラーモデルを購入するに至りました.

f:id:masa_flyu:20180910182447j:plain

写真に写ってるバンドは一緒に買った,

  • Apple純正のモダンレザー
  • Amazonで安かったクラシックレザーもどき

Icheckey Apple Watchバンド アップルウォッチ交換バンド Apple Watch革ベルト 柔らかい高級 牛革スマートウォッチ 時計バンド Apple Watchレザーバンド 38mm 42mmに対応 the band for Apple watch series1/Apple watch series2/Apple watch series3

です.

Series 2はNikeコラボのスポーツバンド,Series 3はミラネーゼループをつけて買ったので,一時期4つのバンドを持ってました.

f:id:masa_flyu:20180910183530j:plain (その後クラシックレザーもどきはSeries2と一緒に友達にあげました)

そんな金どっから出てきたんだよって自分でも思います.

さすがにSeries 4は買いません.たぶん...

カタログスペックの差

で,本題ですが,Series 2とSeries 3は何がどのくらい違うのでしょう? まず,カタログスペックで見てみましょう.

項目 Series 2 (GPS) Series 3 GPS Series 3 GPS+セルラー Series 4 GPS+セルラー
SoC Apple S2 S2より70%高速な Apple S3 S2より70%高速な Apple S3 S3より2倍高速な Apple S4
ストレージ 8GB 8GB 16GB 16 GB
GPS
気圧計 ×
LTE × ×
Bluetooth 4.0 4.2 4.2 5.0
Wチップ × W2 W2 W3
ディスプレイサイズ[mm2] 563 563 563 759
心拍センサ 光学式 光学式 光学式 光学式+電気式
加速度・ジャイロ 高感度
厚さ[mm] 11.4 11.4 11.4 10.7

Series 3とSeries 4はディスプレイの大きさや本体サイズなど多くの違いがあります(バンドは互換性あり).

一方で,Series 2とSeries 3の主な違いは「セルラーに対応しているかいないか」くらいで,他の性能については,それほど目立った差はありません.

セルラーモデルやSeries 4を買う場合はともかくとして,Series 2とSeries 3のGPSモデルでは,些細な性能の差しかないように思えます.

体感の差 (Series 2 vs Series 3)

では,本題ですが,Series 2 と Series 3は実際使ってみて何が違うのでしょうか?

体験談を書き出してみました.

Suica決済が早い

実用上最も差が大きい部分です.

Apple Watch Series 2では改札に当ててから0.3秒ほど間があいてから「ピピッ」っとなってました.

たった0.3秒ですが,一度立ち止まらなければならず,後ろの人がぶつかりそうになることもしばしばでした.

Series 3では一般的なカードのSuicaと同等なスピードに改善されています.

Suicaを使いたい人は,Series 2はあまりおすすめできません.

余談ですが,Series 3では改札タッチ時に少し離れていても反応します.

改札タッチ面に触れなくても,その横に垂直に触れても反応するので楽です.

f:id:masa_flyu:20180914090005j:plain

電池持ちは改善

セルラーになって電池持ち悪くなったのでは?という考えもあるかもしれませんが,普通に暮らしていたらまったく影響ありません

あくまで自分の体感ですが,全体的に電池持ちは向上しているようです.

使用内訳 Series 2 Series 3
電池持ち:日常的な使用(ワークアウトなし) 30時間 40時間
電池持ち:日常的な使用(ワークアウト30分) 20時間 30時間
電池持ち:日常的な使用(エクスプレスカード) 15時間 35時間
ワークアウト30分での減少量: 20% 15 %

※数値はかなりおおまか

※僕はSeries 2のときエクスプレスカードの設定でめちゃめちゃ減りました.初代Apple Watchでエクスプレスカード付けっ放しにしてる人もいたので,普通はそんなに減らないのかもしれません.

ワークアウト(Apple Watchの運動アプリ)を行わない場合,1泊2日なら充電なしで問題なくいけます.

30分,セルラー環境でランニングしても10〜20%しか減りません.

ランニング中はApple Watchのセンサーをフル活用するため,Series 2でも同等かそれ以上減ります.

Series 2 時代は節電のためにSuicaのエクスプレスカード(常にSuica決済が有効になる)設定をこまめに入切していたのですが,その必要もありません.

UIのもたつきは若干少ない

ホームを開いた時,アプリを起動した時などのロード時間はほとんど変わった印象はありません.

watchOS3 から 4への変化の方が大きかったです.

Bluetoothペアリングが早くなった

Bluetoothのバージョンの変化,W2チップの搭載によるものか分かりませんが,イヤホン( Power Beats 3 )との接続がとても早くスムーズになりました.

以上のまとめ

Apple Watch Series 2とSeries 3はスペック差はほとんどありません.

しかしながら,細部の進化は無視できず,特にSuicaを使う人にとっては大きなアドバンテージだと思います.

よってこれから旧世代のApple Watchを買う方はSeries 2よりSeries 3をお勧めします.

セルラーモデルであるべきか否か

実はこのブログはSeries 4発売に向けて友人たちに販促するために書いてるわけですが,友人たちにいつも言ってるのは「セルラーモデルじゃなくていい」です.

意見の理由

Apple Watchでのインターネットとの通信の優先順位は,上から順に

となります.iPhoneが近くにあるとき,あるいは家の中にいるときは,基本的にセルラーを使用しません.

ではそうでない局面はといえば

  • ランニング中
  • 水泳中

くらいじゃないでしょうか.

セルラーが嬉しいとき

運動中の通知

ランニング中も通知が受け取れるようになります.

簡単なLINEの返信などもできるため,友人たちに驚かれることもあります.

また,水泳のような長時間のワークアウトはセルラーモデルの恩恵が大きいなと思いました.

通知が邪魔なら切れますし.

Apple Music

Apple Musicを使っている人は,運動中に聴く音楽をストリーミング再生できます.

ただし,セルラーモデルでなくともiPhoneのミュージックライブラリの一部を勝手にダウンロードして再生できるようになってるので,きちんと設定しておけば,それほど大きな違いではありません.

緊急通報

滅多に使うものじゃありませんが,大変重要な機能です.

人気のないところでランニング中に体調を崩した時,セルラーモデルなら本体のボタンを長押しするだけですぐ救急に電話できます.

なぜセルラーじゃなくてもいいか

価格差に見合わないからです.

セルラーとそうでない機種の価格差は9000円もあります.

にも関わらず,その恩恵が受けられるのは上記に示した運動中くらいだけです.

この9000円の価格差に見合う恩恵を受けられる人は現状限られるのではないでしょうか?

なお,Apple Payについては,基本的に通信は関係ありません

iPhoneが近くになくても,問題なくSuicaやクレジットカードを使用できます.

アルミとステンレスどちらが良いか

さて,さらに余談になりますが,アルミニウムケースとステンレスケースの違いについて述べます.

私の意見は,アルミニウムモデルが良いと思いました.別にステンレスモデルを買ったことを後悔してる訳ではありませんが,次はアルミニウムモデルにするかもなーと思っています.

デザイン

これは好みでしょう.

基本的にアルミはサラサラとした梨地,ステンレスはツルツルとした鏡面仕上げという差があります.

私はどちらも好きです.

ただ,高級感という面ではステンレスの勝利でしょう.

傷のつきやすさ(ガラス)

アルミニウムモデルはガラスがiPhoneのディスプレイと同じタイプ,ステンレスモデルはiPhoneのカメラ部と同じサファイアクリスタルを用いています.

ガラスの場合

傷のつきやすさはYoutubeとかで検証されている通りサファイアクリスタルの方が低いのですが,ぶっちゃけ日常生活では差がありません.

Series 2のとき,思いっきり金属にぶつけたことがありますが,傷一つつきませんでした.

サファイアガラスの場合

今の所アルミニウムモデルと同じく傷はありません.

サファイアならもっと傷つきにくいのでしょうが,今の所そんなにぶつけないのでわかりません.

傷のつきやすさ(ケース)

アルミニウムモデルの場合

これについては,一番差が大きい部分と思われるでしょうが,これも微妙です.

アルミニウムモデルはiPhoneと同じく傷がつきやすいと思われます.

ただ,iPhoneと違ってApple Watchはまず落としません.

1回だけ,付け外しの時にアスファルトの地面に落としましたが,本体の軽さもあって,特に傷はつきませんでした.

結局,1年弱使って,目視で分かる傷は1つもつきませんでした.

ステンレスモデルの場合

一方のステンレスモデルですが,こちらは非常に細かい傷がたくさんつきます.

なぜステンレスの方が傷ついているかといえば,それは仕上げの問題だと思います.

アルミニウムモデルの梨地の場合,細かい傷は梨地のデザインに埋もれてわかりません.

ステンレスモデルの鏡面の場合,光の反射を見ることで,細かい傷まで見えてしまいます.

じゃあその傷がデザインを損なうかと言われると,それは違います.

傷はまじまじと見なければ,気づかないですし,硬いステンレスのおかげで,汚い傷ではなく,連続的な綺麗な傷になります.

ただ,売るとなると傷は傷ですから,中古価格を気にする方はステンレスモデルの取り扱いには気をつけた方がいいかと思います.

masa-flyu.hatenablog.com

masa-flyu.hatenablog.com

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iPhone/iPadを12Wで高速充電する回路

概要

iPhone/iPadはUSB経由で充電を行いますが,標準的なUSB2.0規格であれば500[mA]しか流すことができません.

iPhone/iPadに対応した充電器は,USBのデータ通信線D+とD-に規定の電圧を流すことで,より多くの電流に対応していることをiPhone/iPadに伝えます.

今回,D+とD-を複数の組み合わせで試し,iPadを高速に充電するためにはD+を2.7[V],D-を2.7または2.0[V]とすべきであると結論づけました.

はじめに

スマートフォンタブレットはUSB経由で充電します.

しかしながら,充電器で一般的なUSB 2.0端子は500[mA]しか流せません.

iPhoneiPadは,より高速な充電のためにD+,D-の電圧がある特定の値のとき,より多くの電流を受けるようになっています.

Apple公式のドキュメントというのは公開されていないようなので,ネットで情報を集めた感じ次のような電圧のようです.

stevenchen886.blogspot.com

D+の電圧 D-の電圧 設定最大電流[A](おそらく)
2.0 2.0 0.5
2.0 2.7 1.0
2.7 2.0 2.1
??? ??? ???

らしいです.というわけで,ちょっと実験してみました.

実験1

実験方法

通常の充電器の性質を知るために,iPadを高速に充電できる,充電器について,D+,D-の電圧,iPad充電時の電流を調べました.

なお,D+,D-の電圧はiPad未接続時

実験環境

項目 内容 備考
端末 iPad Pro 2017 10.5 バッテリー残量は10〜20%
配線 Apple 純正 ライトニングケーブル(1m)
電源 ALINCO DM-330MV 5Vに設定
テスタ METEX M-6000H

Anker PowerPort 2 Eco (12W 2ポート USB急速充電器) iPhone/iPad/MacBook/Android 各種対応【折り畳み式プラグ/PowerIQ & BoltageBoost】(ホワイト)

実験結果

電圧

データ線 iPad未接続時の電圧[V] iPad接続時の電圧[V]
D+ 2.678 3.245
D- 2.675 0.029

電流

1.60[A] f:id:masa_flyu:20180908225144j:plain

考察

iPad 未接続時の電圧はD+,D-共に約2.7[V]でした.

これは事前に調べた,どの組み合わせにもあてはまりません.

このパターンにも含めて回路を自作して試すことにします.

実験2

実験方法

以下の回路図に示すような回路を用意し,それぞれの端子にiPadを接続したときの電流値を測定しました.

f:id:masa_flyu:20180908223038p:plain

4つのUSB端子について,D+とD-の電圧を4パターン試してみました.

上記記事の3つに加えて,D+,D-ともに2.7[V]となる組み合わせも試しました.

左から順に1.0[A],2.1[A],???[A],0.5[A]となるように設定しました(上記の記事が正しければ).

実験環境

項目 内容 備考
端末 iPad Pro 2017 10.5 バッテリー残量は10〜20%
配線 Apple 純正 ライトニングケーブル(1m)
電源 ALINCO DM-330MV 5Vに設定
テスタ METEX M-6000H

基板の事前測定

電源電圧 5.091[V]時

設定最大電流 D+ 目標電圧 D+測定電圧 D- 目標電圧 D-測定電圧
0.5 2.0 2.042 2.0 2.044
1.0 2.0 2.028 2.7 2.726
2.1 2.7 2.723 2.0 2.023
2.4 2.7 2.724 2.7 2.723

実験結果

f:id:masa_flyu:20180908223909j:plainf:id:masa_flyu:20180908223917j:plain

左:1.0[A],右:2.1[A]

f:id:masa_flyu:20180908223933j:plainf:id:masa_flyu:20180908223926j:plain

左:???[A],右:0.5[A]

D+の電圧 D-の電圧 設定最大電流[A](おそらく) 実測電流[A]
2.0 2.0 0.5 0.47
2.0 2.7 1.0 0.95
2.7 2.0 2.1 1.46
2.7 2.7 ??? 1.54

設定最大電流の小さい2つ(0.5[A],1.0[A])は実測電流がそれよりわずかに下回る値を測定しました.

0.5[A]のときは,iPadのステータスバーに「充電していません」と表示されました.

f:id:masa_flyu:20180908235152p:plain

設定最大電流2.1[A]のとき,実測電流は1.46[A]と,大きく下回りました.

設定最大電流のわからない組み合わせのとき,実測電流は1.54[A]と設定されました.

考察とまとめ

一番大きな電流が流れたのは,D+,D-共に2.7[V]の1.54[A]でした.実験1の結果と,以上の結果を踏まえるに,設定最大電流は

D+の電圧 D-の電圧 設定最大電流[A]
2.0 2.0 0.5
2.0 2.7 1.0
2.7 2.0 2.1
2.7 2.7 2.4?

と埋められるべきではないでしょうか.

一方で,電流は最大でも1.6[A]以下しか流れませんでした.

バッテリは残量10〜20%になるまで減らしてあるので,てっきり2.4[A]ギリギリまで流れる組み合わせがあると思っていたのですが,実際には異なりました.

iPadの充電電流についてもっと調べる必要がありそうです.

現状,最良の選択肢は,D+,D-共に2.7[V]となる組み合わせです.

データ線 ハイサイド抵抗[Ω] ローサイド抵抗[Ω]
D+ 39k 47k
D- 39k 47k

USB Type-C関係の規格・用語を整理

基本的にははんぺん氏の記事のn番煎じです.

hanpenblog.com

自分でもこんがらがってきて,人に説明するために情報を整理したくなったので書きます.

概要

USB Type-C端子はこれまでのUSB端子規格と比べて,拡張性高く設計されています.そのために,Type-Cに関連する規格は,その役割に応じていくつもに分かれています.

  • 端子の規格
  • 通信規格
  • 電力送電の規格

その結果として,同じ端子形状であるにも関わらず,一部の規格のみに準拠したケーブルやデバイスがたくさん存在しています.

また複雑な規格に準拠しきれず,規格不適合な(本来あってはならない)製品もいくらか存在するようです.

今回はこれらの規格それぞれの役割と概要をまとめてみました.

ただし,規格策定元であるUSB-IFが作ったドキュメントを全て閲覧したわけではないので,又聞きの情報による勘違いや,憶測を含んでいます.

端子(形状)の規格

USB Type-C

f:id:masa_flyu:20180906014224p:plain 次世代のUSB端子形状の規格です.

しばしばUSB-Cと表記されます.

通信の親側に使用するUSB Type-A,子側に使用するUSB Type-Bに対して,新たに両者で同一の端子形状を使用できる規格として策定されました.

同じ趣旨で以前から存在した「USB On-The-Go」と異なり,最新のトレンドを踏まえてこれまでのUSB端子に無かった特性が追加されています.

主な特徴

  • 親側(ホスト・ハブ側),子側(デバイス側)ともに同じ端子を用いる
  • USB 3.1といった高速な信号を流せる通信線路を4レーン備える
  • 表裏問わず接続できる

その他,細かな特徴

  • Type-AやBとは形状に互換性がない
  • 最大電流が3[A]に増加
  • Type-Cのレセプタクル(メス)を備えた変換アダプタは禁止
  • USB3.1と一緒に規格化されていながら,USB 3.1への対応はオプション
    • USB 3.1に対応したType-Cのことを「Full-Featured」という
    • USB Type-Cケーブルの最低限の実装はUSB 2.0として機能する
  • 電源関連の検出に使用されるCC線を備える

ピン配置

USB Type-Cは表裏12個,合計24ピンあります.24ピンの内訳は

種別 ピン数 備考
+電源 4 5[V](USB PDに対応している場合5〜20[V]で可変)
GND 4 ケーブルのシールドにも接続される
USB 2.0 4 D+とD-が2ピンずつ.Audio Adapter Accessory Modeの時はアナログ信号
高速レーン 8 高速レーン×4 (ノイズ対策のためそれぞれ2ピンの差動レーン)
CC 2 Type-C独自の機能を中心に様々な動作をする.後述.
SBU 2 USB 3.1では利用しない,低速線路×2
合計 24

参考:USB-IF : USB Type-C Specification Release 1.3

ケーブル配線

USB Type-CのケーブルはFull-Featuredなタイプで15〜16種類の配線が通っています.

種別 ピン数 備考
+電源 1 5[V](USB PDに対応している場合5〜20[V]で可変)
GND 1 リファレンスだと2本+シールド
USB 2.0 2 D+とD-
高速レーン 8 高速レーン×4 (ノイズ対策のためそれぞれ2本の差動レーン)
CC 1 Type-C独自の機能を中心に様々な動作をする.後述.
SBU 2 USB 3.1では利用しない,低速線路×2
V_CONN 1 ケーブル内蔵ICの駆動電源
合計 16

USB3.0の最大11本と比べると,大幅に増加しています.

にも関わらず,USB3.0の標準的なケーブル(最大6mm)よりも細く(4.8mm)なるように設計されているようです.

参考:"USB-IF USB Type-C Specification Release 1.3 p.61"

USB-IF : USB 3.1 Legacy Cable and Connector Revision 1.0 Redline against 3.1 Final p.40

それに対し,Type-CのUSB2.0タイプのケーブルは

種別 ピン数 備考
V_BUS 1 5[V](USB PDに対応している場合5〜20[V]で可変)
GND 1 リファレンスだと2本+シールド
USB 2.0 2 D+とD-
CC 1 Type-C独自の機能を中心に様々な動作をする.後述.
V_CONN 1 ケーブル内蔵ICの駆動電源
合計 6

Configuration Channel (CC)

Type-C独自のピンとしてCC1,CC2があります.またケーブルにはCCという1つの線があり,これらを用いて

  • 表裏の向きの検出
  • 変換アダプタか否か
  • 送電電圧・電流の通信(USB PD規格)
  • ケーブルの最大電流の通信(USB PD規格)

などを行います.

なお,2つのピンはプラグを指す向きによってどちらかがCC線と接続されます.

接続されなかった方の線はV_CONNと呼ばれ,アクティブケーブルで,ケーブル内の回路を駆動する電源として使用されます.

Sideband Use (SBU)

SBUはUSBでは利用しない,予備の線路のようなものです.

ただし,USB3.1に対応するケーブルは実装が義務付けられています.

また,Alternate Modeでは,低速な通信用途に使用されています.

参考:Keysight Technologies USB Type-CTM オルタネートモードと このモードで動作する規格のテスト方法

Source,Sink

Type-Cでは端子形状が同一なため,親,子の関係が曖昧となります.

Type-C独自のCCを利用した通信においては,電源を供給する側が親となります.

つまり,PCとACアダプタの場合,ACアダプタが親となります.

この親側のことをSource,子側のことをSinkといいます.

参考:USB-IF : USB Type-C Specification Release 1.3 p.19

Legacy

USB 3.1 になってもUSB Type-AやType-Bの端子は健在です.

これらの昔からある端子のことを「Legacy」な端子と呼びます.

参考:USB-IF : USB 3.1 Legacy Cable and Connector Revision 1.0 Redline against 3.1 Final p.40

通信規格

USB Type-Cの通信規格はUSBUSB以外に分けられます.

USB なのにUSB以外とはこれいかにと思われるかもしれませんが,USB Type-CはUSB以外の伝送に対応できるように設計されています.

USB 3.1

f:id:masa_flyu:20180906014502p:plain

2013年に策定されたUSB通信規格です.

主な特徴

  • 最大転送速度10Gbpsの「SuperSpeedPlus」に対応
  • 対応する端子にUSB Type-Cを追加

Enhanced SuperSpeed

USB 3.0以降の高速通信「SuperSpeed」や「SuperSpeedPlus」の総称です.

USB 3.1では高速なレーンのうち,(上りと下り合わせて)2レーンを使って通信します.

Gen 1とGen 2

USB 3.1規格はUSB 3.0を上書きする形で規格化されました(USB 2.0は残っている).

旧来のUSB3.0と同等のものが「USB 3.1 Gen 1」と規格化されています.

また,最高10Gbpsの「SuperSpeedPlus」は「USB 3.1 Gen 2」と規格化されています.

  • USB 3.1 Gen 1 → SuperSpeed (5Gbps) に対応
  • USB 3.1 Gen 2 → 上記に加えてSuperSpeedPlus (10Gbps)に対応

素直にUSB3.1とだけ言った場合,どちらのスピードに対応しているかわからないわけです.

なぜ「Gen x」なんていう特殊な名前をつけたのか気になったのですが,こんな感じかなーと憶測してみました(あくまで憶測です).

2014年までにUSB Type-CとUSB 3.1がほぼ同時に規格化され,2015年に初めて※Type-Cを搭載したノートパソコンであるMacBookが発表されました.このMacBookはこれまでにない薄型を実現するために

を採用しています.ところが,このIntelのCPUの周辺は,SuperSpeedにしか対応していません.今後もしばらくSuperSpeedPlusに対応する見込みもありません.とはいえType-Cである以上,USB3.1と名乗らなければなりません.最新のUSB規格なのに最高速ではないというねじれ状態が生じてしまいました.

そこで,このようなねじれ状態を少しでも(マーケティング上)わかりやすくするために,「USB 3.1 Gen 1」と名付け,通信速度もUSB 3.1に対応したものを「USB 3.1 Gen 2」と名付けることにしました...気がします(憶測).

ChromeBookの方が先と言えなくもない

参考:USB-IF : USB 3.2 Revision 1.0 Redline against 3.1 Final

USB 3.2

2017年に策定されたUSBの次世代通信規格です.

主な特徴

  • USB3.1に比べてUSB Type-C端子の場合のみ,実質2倍の転送速度に対応
  • 伝送距離を伸ばせるアクティブケーブルの規格が追加

dual-laneについて

USB Type-Cが備える4レーンの高速通信線路のうち,USB3.1では上り下り1レーンずつのみを使用していました.

USB 3.2では上り下り2レーンずつ全て利用することで,通信速度を向上させます.

これを「dual-lane」といいます.

よって中身は10GbpsのSuperSpeedPlusそのものですが,Type-Cでは実質20Gbpsで転送できることになります.

きちんと確認したわけではないですが,おそらくこれまでのUSB 3.1のケーブルをそのまま利用できると思われます. 親側,子側の機器はともにUSB 3.2に対応している必要があります.

なお,10GbpsがSuperSpeedPlusなら20Gbpsはなんだと思ったのですが,どうやら変わらずSuperSpeedPlusのようです.

参考文献

USB-IF : USB 3.2 Revision 1.0

Audio Adapter Accessory Mode (USB Type-C内)

USB Type-Cでアナログオーディオ出力を行えるという,「なんでもあり」なUSB Type-Cを象徴する規格です.

CCピンの電圧などが特定の場合,USB 2.0のピンの役割を切り替えて,アナログオーディオを出力できるものです.

USB 2.0が使えなくなってしまうので,他の通信との同時利用はできません.

スマートフォンに直接ヘッドホンジャック変換アダプタを挿すような用途にしか使用できないといえます.

Alternate Mode (USB Type-C内)

ややこしいUSB Type-C規格の中でも最もややこしい規格です.

主な特徴

  • Alternate Mode自体は単独の規格ではなく,USB Type-C規格の中で規格化されている
  • Type-CはUSB 2.0に対応していれば良いので,残りの余ったのピンを全く異なる信号の伝送に利用できる
  • Alt Modeと表記されることが多い
  • USBハブは使用できない
  • USB 3.1とAlternate Modeは直接関係がない
    • あくまでUSB Type-C端子の規格であってUSB 3.xの通信の規格の外
    • このため,USB通信規格用機器であるUSBハブはAlternate Modeに対応していない
    • Alternate Mode対応機器同士を直接繋ぐ必要がある
  • Alternate Modeに対応する通信規格はUSB Type-Cの規格上では定められていない *通信規格ごとに,USB Type-CのAlternate Modeでの利用が定められている

Alternate Modeに対応する規格

現状Alternate Modeに対応している通信規格は

  • DisplayPort
  • Thunderbolt 3
  • MHL
  • HDMI

があります.

このうちHDMIはAlternate Modeへの対応が遅かったために,MacBookをはじめとする多くの2018年現行デバイスHDMIのAlternate Modeに対応していません.

USB Billboard Device Class ( USB BB )

Alternate Modeを制御するための規格です.

USB 2.0を使用して通信するため,Alternate Modeでは USB 2.0の機能を残す必要があります.

DisplayPort over USB-C

USB Type-CのAlternateModeを利用してDisplayPortの伝送を行う規格です.

Alternate Modeで最も対応デバイスが多い規格です.

USB 2.0と5Kの伝送を同時に利用可能です.

また,USB 3.1を1レーン残しつつ,4K60[Hz]の伝送を同時に利用することもできます.

Apple Store限定販売のLG製ディスプレイ「UltraFine」シリーズは,4Kモデル,5KモデルともにType-Cで接続します.

しかしながら,4KモデルはAlternate ModeのDisplayPort規格で伝送するのに対し,5KモデルはAlternate ModeのThunderbolt 3規格で伝送しています.

参考:DisplayPort.org DISPLAYPORT OVER USB-C

Thunderbolt 3

f:id:masa_flyu:20180906014918p:plain ThunderboltはUSBに比べて,より高度な用途向けた汎用高速伝送規格です.

ThunderboltはUSBとは異なる規格ですが,なんでも情報を流せるという点では変わりません.

USBのように多くのデバイスを同時接続する用途は想定していない代わり,少ないデバイスと超高速で通信できます.

Thunderbolt 3はMac向けの5Kディスプレイ,大容量RAIDストレージ,外付けグラフィックスカードなどに利用されています.

主な特徴

  • 伝送速度はUSB3.2を上回る最大40Gbps
  • デイジーチェーン(数珠つなぎ)をサポート
  • 端子の形状はUSB Type-Cのみ
  • USB 3.xに比べて高速であるため,デバイスだけでなく,ケーブルもThunderbolt 3に対応したものが必要
  • Thunderbolt 3の最大速度に対応したケーブルは長さが1[m]未満であるか,USB 3.xとの互換性のない専用ケーブルを用いる必要がある

Thunderboltの概要

AppleIntel が推してる規格であり,2011年に策定されました.

当初からプロ向け周辺機器の高速通信をターゲットにしており,初代で10Gbps,2で20Gbps,3で40Gbpsと圧倒的な通信速度を誇ってきました.

他の通信規格と大きく異なる点は,独自の端子形状を持たないことです.

Thunderbolt 2までは端子形状にmini Display Portを採用していました.

Thunderbolt 3では端子形状をUSB Type-Cに変更し,USB Type-CのAlternate Modeに対応させました.

Thunderbolt 3からは小型の端子であることや,ディスプレイ解像度増加のトレンド,外付けグラッフィックスカードの浸透などから,これまで以上に普及しています.

MHL Alt Mode for USB Type-C

USB micro Bで映像を伝送する規格としてスタートしたMHLはType-Cにも対応しています.

特筆すべき点として伝送に使用するレーン数を1〜4まで可変であるということです.

最小でSBUと1レーンあれば映像を伝送可能ですので,USB 3.1のEnhanced SuperSpeedと共存可能です.

HDMI Alt Mode for USB Type-C Connector

USB Type-CのAlternateModeを利用してHDMIの伝送を行う規格です.

参考:HDMI org : HDMI Alt Mode for USB Type-C™ Connector

HDMI Alt Modeの普及状況

他の規格と比べて大きく出遅れてAlternate Modeに対応しました.

そのために,2018年現在,一般的なUSB Type-C to HDMIアダプタはAlternate ModeでDisplayPortの通信を行い,HDMIに変換しています.

今後HDMIに直接対応するアダプタが出た場合,現行のデバイスでは使用できません.

見た目には変わらないのに,中の通信方式で使えたり使えなかったりしてしまいます.

電力送電の規格

USB 3.1 USB 3.2

USB 3.1または3.2ではUSB3.0と同様に5V最大900[mA]の給電に対応します.

後述のUSB Type-C Currentがありますので,USB Type-Cの場合はより多く流せます.

参考:USB-IF : Universal Serial Bus 3.1 Specification p.582(11-10)

USB Type-C Current

USB Type-C端子はこれまでの端子と比べて流せる電流が増えました.

USB PDに対応していなくとも,USB Type-C Current という規格に対応していれば,以下の電流に対応しています..

  • USB Type-C Current @ 1.5A
    • 5[V] 1.5[A]以下
  • USB Type-C Current @ 3.0A
    • 5[V] 3.0[A]以下

ただし,Type-AやType-Bとの変換アダプタ・ケーブルについては,これまでと同様の900mAまでとなります.

参考:[USB-IF : USB Type-C Specification Release 1.3 p.26]

(http://www.usb.org/developers/docs/)

USB PD 3.0

f:id:masa_flyu:20180906014603p:plain

次世代のUSB電力送電規格です.

USB Type-CやUSB 3.1とは独立した規格ですが,ほぼ同時期に策定されました.

USB Type-Cでしか利用できないため,USB Type-Cと関連の深い規格です.

主な特徴

  • 5[V]で固定だった電圧が可変になった
  • 給電側と受電側でお互いに通信し,受電側が要求した電圧,電力で送電
  • USB Type-C端子のみで利用できる
  • 任意の電圧・電流を設定可能

電圧・電流について

以下の4つが規定されています.

  • 5[V] 3[A]以下 (最大15[W])
  • 9[V] 3[A]以下 (最大27[W])
  • 15[V] 3[A]以下 (最大45[W])
  • 20[V] 5[A]以下 (最大100[W])

送電元が供給できる電力(PDP)に応じて,対応する電圧が以下の表のように定められています.

PDP Current (5[V]時) Current (9[V]時) Current (15[V]時) Current (20[V]時) 備考
[W] [A] [A] [A] [A]
0.5〜15 PDP/5 - - -
15〜27 3 PDP/9 - -
27〜45 3 3 PDP/15 -
45〜60 3 3 3 PDP/20
60〜100 3 3 3 PDP/20 5[A]対応のケーブルが必要

このように,電力の大きな供給機器は,最大より小さな規定電圧に全て対応することが義務付けられています.(20[V]2.5[A]のACアダプタの場合,5[V]3[A],9[V]3[A],15[V]3[A]も出力できる必要があります)

また,上記の4つの電圧以外にも任意の電圧を設定可能です.その場合であってもこのルールは変わりません. (12[V]1.5[A]のACアダプタの場合,5[V]3[A],9[V]2[A]も出力できる必要があります)

3[A]を超える送電には,ケーブルがチップを搭載し,送電できる電流を申告できる必要があります.

参考:Universal Serial Bus Power Delivery Specification Revision 3.0 p.555

不適合製品の乱造

たかがACアダプタやケーブルに高度な通信機能を要するため,中小サプライメーカーの製品を中心に,規格に適合しきれていない不完全な製品がたくさん売られてしまっている現状があります(USB-PD製品は詳しい人のレビューを見てから買うべきです).

詳しい人:

hanpenblog.com

plus.google.com

2016年に専用ロゴが用意されましたが,あんまり普及していない印象です.

以前のUSB PD

USB PDの仕様はこれまでに2回メジャーバージョンアップしてきました.

とくに1回目のバージョンアップ以前のUSB PD 1.0では標準の電圧が,

  • 5[V] 2[A]
  • 12[V] 3[A]
  • 20[V] 5[A]

の3種類でした.現在の仕様と大きく異なりますね.

参考文献

参考:USB-IF USB_PD_R3_0 V1.2 20180621

USB Power Deliveryの規格について調べた | HANPEN-BLOG

USB BC 1.2

  • 従来のUSB Type-AやB端子で利用できる電力送電の規格
  • 5[V]最大1.5[A]の最大7.5[W]に対応
  • 大型のスマートフォンタブレットはこれでは足りないため,Apple規格やQuick Chargeなどの独自拡張規格が乱立
  • USB Type-CではType-C Current,USB PD,USB BC 1.2以外の送電規格を利用できない決まり

ケーブルの種類

パッシブケーブル

ただの導線で接続されたケーブルです.

アクティブケーブル

ケーブル中に信号処理をするICが搭載されており,誤り訂正や信号強度の増大を行います.

USB Type-Cのアクティブケーブルというと,一般にはThunderbolt 3の最高速度に対応した長いケーブルが挙げられます.

このケーブルはUSB 3.1には使用できません.

USB 3.2 でUSBにも同様にアクティブケーブルが追加されました.

ただし,Thunderbolt 3のアクティブケーブルとの互換性は分かりません.

全体を通しての参考文献

https://hanpenblog.com

http://www.usb.org/developers/docs/

https://thunderbolttechnology.net/blog/difference-between-usb-c-and-thunderbolt-3

https://www.hdmi.org/manufacturer/HDMIAltModeUSBTypeC.aspx

http://www.mhltech.org/technology.aspx

https://www.displayport.org/displayport-over-usb-c/

https://thunderbolttechnology.net/consumer/

http://literature.cdn.keysight.com/litweb/pdf/5992-1393JAJP.pdf?id=2741428

FAQ - DisplayPort

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masa-flyu.hatenablog.com

macのデフォルトのJava Runtime Environment (JRE)を更新する

とりあえず更新はできましたが最後よくわからない感じで終わります.

ターミナルで

java -version

と入力すると

java version "1.8.0_131"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.8.0_131-b11)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 25.131-b11, mixed mode)
MBP15koyama:~ masashi$ java -version

のように出てきました.どうやらバージョン1.8.0_131のようです.

続けて,

java.com

に従い

/Library/Internet\ Plug-Ins/JavaAppletPlugin.plugin/Contents/Home/bin/java -version

と入力すると

java version "1.8.0_181"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.8.0_181-b13)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 25.181-b13, mixed mode)

と表示されました.

こちらはバージョン1.8.0_181と表示されます.

2つの方法で表示されるバージョンが異なりますね.

どうやら,1つ目の方法で表示されるのは macでデフォルトで使用されるJDK同梱のJREのバージョン,2つ目の方法で表示されるのはJREを単独で導入した場合のバージョンのようです.

私はこの作業を行う前にJREを単独でインストールしていたので,このようになっています.

多くの場合はJDK同梱のJREのバージョンが重要なようですから,JREをアップデートするためにはJDKをアップデートする必要があるようです.

JDK のダウンロード

Java SE - Downloads | Oracle Technology Network | Oracle

から

f:id:masa_flyu:20180903142226j:plain

JDKを選択し,

f:id:masa_flyu:20180903142223j:plain

同意してmacOS版を選択すればダウンロードできます.

あとは手順に従ってインストールすればOKです.

再度コマンドで確認すると,

java -version

の結果は

java version "10.0.2" 2018-07-17
Java(TM) SE Runtime Environment 18.3 (build 10.0.2+13)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM 18.3 (build 10.0.2+13, mixed mode)
MBP15koyama:~ masashi$ 

/Library/Internet\ Plug-Ins/JavaAppletPlugin.plugin/Contents/Home/bin/java -version

の結果は

java version "10.0.2" 2018-07-17
Java(TM) SE Runtime Environment 18.3 (build 10.0.2+13)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM 18.3 (build 10.0.2+13, mixed mode)

となりました.

勝手に両者が更新されました. またバージョンが飛びすぎているのも気になります. 果たしていったいどういうことなのか... 正常に使えればいいんですが.

中華製(Aliexpress)のSTM32F103基板買ってみた

概要

中国通販Aliexpressで,STM32と検索したら出てきた基板を買ってみました.

ja.aliexpress.com

なんと1枚あたりわずか250円です.

元ネタ

どうやらこちらのmaple miniが元ネタのようです.

www.leaflabs.com

こちらのブログでコピー品と共に詳しく紹介されています. 同様の品と思われるAmazonの製品も紹介されていました. ht-deko.com

観察

パッケージ.これがプチプチ付きの封筒に5個みっちり入ってきました.

f:id:masa_flyu:20180819232358j:plain

基板を見てみました.Nucleoのパクリかなと思いましたが,そうでもないですね.

f:id:masa_flyu:20180819232207j:plain

外形寸法を測ってみました.M3ネジが通る穴が4つ(51.8 , 19)の間隔で空いています.

f:id:masa_flyu:20180820001553j:plain

変な回路が挟まっていて動かないとか嫌なので,まず回路を目で追ってみました. 雑にEagleに起こしたものがこちらです.

f:id:masa_flyu:20180820005626p:plain

Eagleに起こしましたが,わからないパーツを代替で置いているだけなど不正確です.また抜けがあるかもしれません.

メインのMCUはSTM32F103C8T6と書いてあります.

mouserでの価格は1個700円程度.

値段がバグってます.絶対偽物ですね.

NucleoやDiscoveryの書き込み用MCUが同じものだったので,観察して比較してみました.

f:id:masa_flyu:20180819232151j:plainf:id:masa_flyu:20180819232153j:plain
比較(←今回のもの 正規品 (Discovery)→)

印字の太さがだいぶ違いますね.フォントはだいぶ似せていますが.

はたして動くのでしょうか...

電源を入れてみる

ピンヘッダを半田付けして,USBで給電してみました. f:id:masa_flyu:20180819234454j:plain おお!LEDが光る!!

しかも,青色LEDは約2秒の周期で点滅します.

どうやらマイコンとして動作はするようです.

続きはまた今度...

macのFinderからGUIでRaspberry Pi上のファイルにアクセス

環境

homebrewがインストールされていない場合

homebrewとはmacOS版のapt-getのようなものです.

homebrewがインストールされていない場合は以下の手順でインストールしてください.

qiita.com

brew -v

でエラーが出なければインストールされています.

準備

macのターミナルで作業

osxfuse をbrew cask (brewGUIアプリなどへの拡張)コマンドでインストール

brew cask install osxfuse

sshfsをインストール

brew install sshfs

RaspberryPiのターミナルで作業

ifconfig

コマンドでRaspberry PiIPアドレスを確認します. 無線であればwlan0の項目にあるinet xxx.xxx.xxx.xxxのような3桁以下×4の数字 有線であればeth0にあるinet以降の数字です.

実行

ターミナルで以下のようにコマンドを入力します.

sshfs pi@xxx.xxx.xxx.xxx:/ ~/Desktop/sshRaspberryPi

ここで * pi : Raspberry Pi のユーザ名 * xxx.xxx.xxx.xxx : Raspberry PiIPアドレス * (IPアドレス:の後の)/ : Raspberry Piのどのディレクトリを読み込むか * ~/Desktop/sshRaspberryPi : macのどこにRaspberry Piのフォルダを作るか

の4箇所は目的の用途に変える必要があります(普通はIPアドレス以外はそのままでも動きます).

コマンドを入力すると

pi@xxx.xxx.xxx.xxx's password:

などと出てくるので,Raspberry Pi のパスワードを入力します(デフォルトはraspberry).

これを行うと,デスクトップに"OSXFUSE Volume 0 (sshfs)"というフォルダができます.

f:id:masa_flyu:20180818174522p:plain

これをクリックして開くとRaspberry Piの中身が出てきます.

f:id:masa_flyu:20180818175925j:plain

もし何も表示されない場合には一度下記の手順でumountしたあともう一度接続してみてください(筆者の環境ではなぜか5回に1回ほど失敗します).

home → pi と進むことで,いつもお馴染みのフォルダが出てきます.

mac上のファイルのように扱えますが,あくまでRaspberry Piに遠隔でアクセスしている状態なので,くれぐれもファイルの取り扱いには注意してください.mac側でファイルを変更するとRaspberry Pi側も消えてしまいます.

終了時は,

umount ~/Desktop/sshRaspberryPi/

("~...Pi/"の部分は接続のときに入力したmacディレクトリ)

で接続を解除できます.

上記のようにディレクトリを入力した場合,デスクトップに"sshRaspberryPi"という空のフォルダが残ってしまいますので,ゴミ箱に捨ててください.

参考

skrby1.com